イーサネット (Ethernet) は世界中のオフィスや家庭で一般的に使用されているLAN (Local Area Network)で、最も使用されているネットワークの技術規格です。
Xerox社とDEC社が考案したLAN規格で、現代のLANでは主に物理的な規格であるEthernetと、通信内容の取決めを定めたTCP/IPプロトコルの組み合わせが一般的となっており、1983年にIEEE 802.3 CSMA/CDとして仕様策定されています。
Ethernetの規格は、OSI参照モデルにおける物理層と、機器間の信号のやりとりの規定であるデータリンク層を規定していて、物理的な仕様とPIN・通信速度などによって複数の規格に分類されます。
送信されるデータは、通信路に送出される際にあらかじめフレーム(MACフレーム)単位に分割され、それぞれのフレームは宛先などを記載したヘッダ情報と、誤り訂正などを行う為の情報が付与されることにより、データの欠損などを防止する仕組みとなっています。
EthernetはCSMA/CDを用いてコリジョンによるデータ喪失を回避しており、ネットワーク上の各端末が信号を監視し、衝突が検出された場合には、乱数を用いてランダムな時間だけ待機した後、次の処理に移ります。
近年ではEthernetをベースとしたEtherNet/IPやEtherCATが、産業用Real Time Ethernetとして使われています。